Q.在宅復帰率と在宅復帰・病床機能連携率の違いとは?
2018年度診療報酬改定から、7段階に再編された「急性期一般入院基本料」に関して、「急性期一般入院料1」だけに「在宅復帰・病床機能連携率(以下、同連携率に略)80%以上」が要件化されました。従来の在宅復帰率と、同連携率との違いは、どこにあるのでしょうか?
(都心部・病棟看護部主任・33歳)
A.同連携率は一言でいうと、従来の「在宅復帰率」に比べて、「在宅復帰」、要するに“自宅”とみなされる退院先が拡大されたこと。
従来の自宅、居宅系介護施設、地域包括ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟等に加えて、今改定から療養病棟、有床診療所、介護老人保健施設、介護医療院が追加されました。介護医療院は居住系介護施設と同じ扱いで、同連携率にカウントされます。
ちなみに、地域包括ケア病棟入院料や回復期リハ病棟入院料等を算定する医療機関は、同連携率ではなく現行通り、「在宅復帰率70%以上」が要件です。 更に、これら病棟については、今改定から介護老人保健施設と療養病棟は退院先として在宅復帰率の“自宅”扱いから除外されました。
そのため、同一医療法人の療養病棟や介護老健施設に入院患者を移行していた病院は、在宅復帰率70%以上の維持が、厳しくなりました。一方で、介護医療院が“自宅”として扱われるのは、「急性期一般入院料1」と同じです。
(2018年06月26日)