2018年3月に「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」所謂、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の改定版が、厚生労働省から公表されました。新しいガイドラインでは私たち在宅医療を担う診療所医師も、ターミナルケアの多職種チーム医療に参加する意義が謳われているようです。今回の新しいガイドラインでは、チーム医療の観点から、私たち医療者が取り組むべき課題が示されているのでしょうか?

(地方都市・在宅療養支援診療所・院長・45歳)

A.ACP改訂版ガイドラインで示されたターミナルケアにおける介護職との連携

ACP改訂版ガイドラインでは、「今後の治療・療養について患者・家族と医療従事者が予め話し合う」プロセスとしてACPを規定し、その取り組みが重要であることを強調しています。ガイドラインでは「人生の最終段階の医療とケア」に関して、チーム医療の部分では「医療・ケアを受ける本人が多専門職の医療・介護従事者から構成される医療・ケアチームと十分な話し合いを行い、本人による意思決定を基本に進める」ことに言及しています。その中で今回、特に興味深いポイントは「人生の最終段階における医療の決定プロセス」においては、「医療従事者だけでなく介護専門職が参加する等の多職種連携の必要性」が強調されていることです。

例えば、2018年同時改定から「看取り介護加算(I)」を算定する特別養護老人ホーム等で、連携して看取りを行った医療機関の医師が診療報酬の「在宅ターミナルケア加算」、「看取り加算」の算定が可能になりました。こうした政策の流れを見ても、終末期医療における介護職との連携を進めようとの兆しは見えます。先生のような在宅医は今後、ターミナルケアにおける介護職との連携強化を深めていく必要があります。
2020年に予定されている診療報酬改定でも、ターミナルケアにおける医療従事者と介護職との連携を促進する新たな内容が出てくるものと予想します。

(2019年7月)