新型コロナウイルス感染症ウイルス感染症とインフルエンザの同時流行に備えて、厚生労働省は10月中にかかりつけ医等の医療機関を確保し、各都道府県に「診療・検査医療機関」に指定するよう要請したとの新聞記事を見ました。

保健所中心の従来の方針を転換し、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザの検査をかかりつけ医等の医療機関に委ねるための体制整備が目的と理解しますが、どのような検査・受診の流れになるのでしょうか。

また、当クリニックが「診療・検査医療機関」の指定に手を挙げた場合、患者が殺到する等の混乱も予想されますが、都道府県や厚生労働省のホームページ等で診療・検査医療機関の名称や所在地等は公表されることになるのでしょうか?

(千葉県 一般内科クリニック 院長・57歳)

A.各都道府県の判断に委ねられます

「診療・検査医療機関」の名称等の公表・非公表については、各都道府県の判断に委ねられています。公表すると、ご指摘のような患者殺到により役割が果たせなくなることや風評被害の発生等で、医療機関側の協力を得られなくなるのが危惧されるからです。現行では「全て公表」の方針を打ち出しているのは、埼玉県と高知県のみ。「一部、公表」は9府県、「未定」は13都道府県でした。貴クリニックも千葉県にお問い合わせ下さい。

「診療・検査医療機関」で実施される新しい検査・受診の流れとして、従来は保健所等の窓口に相談することになっていましたが、今後、患者は発熱等の症状が出た場合、かかりつけ医や身近な診療所等に電話して頂き、診察や検査を受けられるようにします。相談した医療機関が新型コロナウイルス感染症に対応出来ない場合は、受け入れ可能な別の医療機関の紹介を受けることになります。

どこに電話すれば良いのか分からない場合は、自治体等による「受診・相談センター」に電話して、診療・検査が可能な医療機関を紹介してもらうことになります。国は新型コロナウイルス感染症等の相談や診療、検査を出来るだけ多くの医療機関に担ってもらい、各地域でスムーズに受診して頂く仕組みづくりを目指しています。ただ、10月中旬段階で必要な診療・検査医療機関を既に確保や、確保見込みの自治体は33都道県のみ。賛同する医療機関が多くはない実情が伺えます。ただ、各都道府県からの要請を受けて、各地域で民間病院や一定規模の診療所の中から、徐々に「発熱外来」を開設する動きも出てきました。

(2020年11月度編集)