Q.新しい評価方法・看護必要度IIを病棟で採用するメリットとは?
今改定から、一般病棟の「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度に略)該当患者割合の判定に関して、新しい評価方法(看護必要度II)が導入されました。従来の評価方法(看護必要度I)と、どう違うのでしょうか。
具体的なメリットや目的等に加え、いつ頃から看護必要度IIを用いた評価が義務付けられるのかを教えて下さい。
具体的なメリットや目的等に加え、いつ頃から看護必要度IIを用いた評価が義務付けられるのかを教えて下さい。
(関西地方都市部・整形外科専門病院(130床) 看護部長・48歳)
A.看護必要度IIを採用する最大のメリットは、判定方法の簡素化により、当該業務を病棟で担当する看護職員等の労力を軽減することが目的です。
看護必要度IIは既存の診療実績データを用いた評価方法であり、貴病院でDPCを導入されているのであれば、DPCのEFファイルを活用した評価方法を意味します。評価日においてA項目及びC項目に対応する報酬区分がEFファイルで報告されていた場合に、当該項目に該当するとみなして判定する方法です。
レセプト・コンピュータに入っている既存のデータから看護必要度を抽出するこのやり方だと、従来の看護必要度Iの判定と比べて、5%前後低く出てしまうことが多く、その誤差を解消するために、看護必要度IIの該当患者割合はIよりも、(入院料のランクによって異なりますが)5%~3%低く設定されているのです。
看護必要度IIを採用する最大のメリットは、判定方法の簡素化により、当該業務を病棟で担当する看護職員等の労力を軽減することが目的です。実際に、その都度現場で入力しなければならない看護必要度Iに比べて、業務は楽になる筈です。
今改定から、再編された「急性期一般入院料2・3」は看護必要度IIの採用が義務付けられましたが、貴病院のような200床未満病院は2年間の経過措置があり、2020年の3月までは看護必要度I・IIのいずれかを選択出来ますが、その後は看護必要度IIを用いて運用することが求められるでしょう。
(2018年06月12日)