当院は小児科、内科を標榜する無床診療所です。小児を中心とする地域の患者様に対して「かかりつけ医」の役割を果たすべく「小児かかりつけ診療料」を届出し、更に2年前の診療報酬改定で新設された「機能強化加算」も算定しています。「機能強化加算」の要件としては、「健康診断の結果等の健康管理に係る相談」、「保健・福祉サービスに関する相談および夜間・休日の問い合わせへの対応」を行っている医療機関であることを「当該医療機関の見やすい場所に掲示している」ことが織りこまれています。


2020年度診療報酬改定では、この「院内掲示ルール」が見直されると聞きました。実際に、当院の外来患者数は1日80名を超えており、院内掲示に加えて仮に、一人ひとりの患者様・ご家族へ「かかりつけ医」であることの詳細な説明を求められるのであれば、相当な時間をかけることとなり、通常の診療活動へ支障をきたすことにならないか心配されます。

(中部地方・小児科診療所・院長・56歳)

A.「かかりつけ医」機能に関連した全ての診療報酬項目の初診時の加算「機能強化加算」(80点)は、相当な勢いで算定医療機関数が増えました。

2018年7月段階では「地域包括診療加算」算定・診療所86.2%、「地域包括診療料」算定・病院95.7%・診療所94.0%、「小児かかりつけ診療料」算定・診療所84.0%、「在宅療養支援診療所」算定・診療所70.4%、「在宅療養支援病院」・病院81.9%、「在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料」算定・病院52.7%・診療所45.8%にも達しています。

中医協での「機能強化加算」見直しの議論としては、「院内掲示する事項として現状、“費用”が求められていないことから、それを含めて院内掲示の要件を見直す必要がある」としているのが第一点。加えて、院内掲示だけでなく「患者に文書を提示することにより、丁寧に説明すること」を要件化することが検討されていました。

ただ、中医協では同時に「全ての患者に診察の前に、医療機関が有する全ての体制および、それに関連する加算について説明することは非常に難しく、診療に支障をきたす」ことも危惧されています。

そこで、2020年度診療報酬改定の答申では、「院内に掲示する事項と同様の内容について、患者へ提供する」とした上で、
・当該掲示内容を書面にしたものを、患者が持ち帰れる形で、医療機関内の見えやすいところに置いておくこと。
・当該掲示内容について、患者の求めがあった場合には、当該掲示内容を書面にしたものを交付すること。
と示されました。

(2020年2月度編集)