当院はDPCを運用する高度急性期病院ですが、地域包括ケア病棟を一病棟導入し、主に当院の一般病棟・入院患者の急性期後、在宅復帰されるまでの期間、リハビリ等を提供する病棟として稼働させてきました。2020年度診療報酬改定では、地域包括ケア病棟を併せ持つDPC病院の入院に係る報酬にメスが入り、病院経営的には厳しい状況が予想されると聞きました。具体的には、どのような改定が予想されるのでしょうか?

(地方都市 ・医療法人病院(230床)・副院長・内科医・45歳)

A.中医協では「同一医療機関で、一般病棟から地域包括ケア病棟に転棟・転室時における入院料」の算定方法見直しについての議論が行われてきました。

具体的には「同一医療機関でDPC病棟から地域包括ケア病棟に転棟・転室した」場合に、「転室後もDPC/PDPSによる点数」を算定することが常態化してきました。本来、地域包括ケア病棟はリハビリが包括化されるのに加え、「急性期患者支援(療養)病床初期加算」(150点)の算定が可能になりますが、転室後も「DPC/PDPSによる点数」を算定するのであれば、これらのルールの適用外となります。なぜ、当該病院が「転室後もDPC/PPSによる点数」を算定しているのかと言うと、中医協では「DPCの入院期間がIからIIに切り替わり、日当点が減額されるタイミング」での地域包括ケア病棟への転棟が圧倒的に多いことが分かりました。

こうした運用により多くのケアミックス型・DPC病院は経営的な恩恵を受けてきたのですが、厚生労働省は「DPC病棟から地域包括ケア病棟に転室する場合」の報酬が異なっていることを是正する必要があると考えたのです。そのため、2020年度改定では「DPC対象病院全体の平均的な在院日数である入院期間II」までの期間に限定し、引き続き「DPC/PDPSにおける診断群分類の点数に一本化する」ように改正されます(2020年4月1日施行)。

この場合、前述のタイミングで地域包括ケア病棟に転棟・転室し恩恵を受けていた多くの病院は、経営的にマイナスに働くことになります。

(2020年2月度編集)