Q.「機能強化加算」要件見直しで求められる「かかりつけ医」の広報活動の実践内容とは?
2020年診療報酬改定では、診療所の初診患者の初日に算定可能な「機能強化加算」(80点)について点数は現状維持の一方、要件の見直しが行われたと聞きました。
改定後は、かかりつけ医としての積極的な広報活動が求められるようですが、どのような取り組みをする必要があるのでしょうか?
(近畿地方・一般内科診療所・院長・43歳)
A.患者さんにとって「有益な情報」を提供し、要望を聞く姿勢を示しましょう。
まずは、以下の①~④の情報を、A4サイズで1ページ程度にまとめてください。
①健康診断の結果等について健康管理の相談
②保健福祉サービスの相談
③必要に応じて専門医・医療機関のご紹介
④夜間・休日のお問い合わせ(携帯電話番号等の緊急連絡先の記載)
イラストを活用して親しみ易く制作すれば、なお良いでしょう。
③については、〇〇医療センター、△△大学医学部附属病院等の貴診療所と連携し、紹介可能な医療機関情報も出来得る限り入れて下さい。
そして、大事なことは「都道府県の医療機能情報提供制度を利用して、かかりつけ医療機関を検索可能」との一文を、必ず記載することです。
これらを掲載したコンテンツ情報は、適宜サイズで印刷を行い、診療所内の見やすい場所に掲示するとともに、診療所のホームページにも掲載しておきましょう。費用に余裕があれば、別途、印刷会社等に当該ポスターを発注するなど、広報誌として新たに制作できれば、なお良いと思います。
算定要件に求められてはいませんが、患者さんが自由に持ち帰れるよう院内に印刷物を置いたり、地元の公民館や保健福祉センター、連携先病院や地元商店街等に印刷物を置いてもらえるよう依頼したりと、広報ツールとして利用できることが可能であればトライしてみて下さい。
(2020年4月度編集)