電子カルテの普及は、ガラケーからスマホのようなもの

2018年現在、電子カルテの普及が4割を超えようとしています。新規開業のクリニックでは電子カルテが当たり前、既存のクリニックでも電子カルテを導入しなければ取り残される時代となりました。その結果、レセコンから電子カルテへのリプレイス(買い替え)は避けられない時代の流れといえるのではないでしょうか。

これは携帯電話がガラケーからスマホにシフトした流れによく似ています。現在、ガラケーは電話、一方でスマホは電話というよりは、パソコンの中に電話の機能があるという位置づけでしょう。スマホによって、私たちは新たなライフスタイルを手に入れたのです。その普及は、「目的」としての普及というよりは、「新しい時代の流れ」としての普及という一面が大きかったように感じます。レセコンから電子カルテの流れは、これと同様の流れをたどろうとしているのです。

レセコンという言葉が消滅するかも?

この流れに大きく寄与しているのは、大規模病院での電子カルテの普及が進んだことにあります。大学を卒業し、国家試験に合格し、晴れて医師になったのち、大規模病院で研修を受けている時代に、電子カルテで経験を積んだ医師は電子カルテしか知りません。その世代の医師にとっては、電子カルテが当たり前であり、紙のカルテの方がかえって面倒だと考えています。その結果、この世代が増えれば増えるほど、クリニック開業後も電子カルテでと考えるため、クリニックの電子カルテも自ずと増えていくことなるのです。

近いうちにほとんどのクリニックが電子カルテという時代となり、その結果、レセコンという概念がなくなり、電子カルテの一部の機能がレセコンとなり、レセコンという言葉そのものが消滅していくのではないかと思われます。

電子カルテから医院統合システムへ

一方、電子カルテとあわせて、クリニックに導入されるシステムは年々増加傾向にあります。画像ファイリングシステム・診療予約システムは一般的になりつつあり、最近では自動受付機や自動精算機といった、受付・会計をシステム化する動きも出てきました。

また、2018年にオンライン診療が診療報酬で評価されたこともあり、オンライン診療システムもクリニックに導入されつつあります。さらには、クリニックの経営をサポートするシステムを総称して、PMS(Practice Management System)と呼ぶ動きも出てきています。患者さんとのコミュニケーションを高めるシステムとしてPHR関連システムも今後増えていくことでしょう。

今後は、これらの様々なシステムが統一のプラットフォームでつながり、電子カルテ、レセコン、画像、予約、精算機、オンライン、PMS、PHRといったアプリケーションを選択するだけで導入できる時代がやってくるでしょう。その頃には、電子カルテといった呼び名が一部の機能の名称となっている可能性も考えられます。

(2019年2月26日)