診療所の電子カルテの普及が4割を超えた現在、電子カルテを利用して診療するのが当たり前の時代がきています。そのような時代において、改めて電子カルテの選び方について今回は考えてみたいと思います。

使いやすい電子カルテとは?

電子カルテを選ぶ上で、「使いやすさ」は最も診療所の医師が重要視するポイントです。では、使いやすい電子カルテとはどのようなものなのでしょうか。ポイントは、医師の感覚に合っているかどうかです。それは、「カルテを書く」「レセプトを作成する」この一連の作業が、診療の流れの中に溶け込む電子カルテを医師は希望しています。電子カルテは診療所のシステムの中で、最も使用頻度の高いシステムですから、使いにくいと感じたまま、長時間使い続けるのはストレスと言えるでしょう。

それでは、メーカーごとに使いやすさの違いは、どのようなところに現れるのでしょうか。

「カルテをレセプトの内容に置き換える」機能が重要

カルテを作成し、その情報をレセプトの内容に置き換えることが、電子カルテにおいてもっとも基本的な機能です。この基本的な機能にこそ、使いやすさの違いが現れます。どのくらい素早く、少ない操作でカルテが作成できるか、そのカルテの情報を適切に漏れなく、レセプトに反映できるか。この機能の開発こそが電子カルテの中心であるといっても過言ではないでしょう。この部分の違いを理解するためには、実際の診療で使用してみるのが一番です。診療シーンをイメージして操作したり、実際に使用している先輩に操作感を聞いてみたりするのが良いでしょう。レセプト審査や個別指導が年々厳しくなっている現在、電子カルテではこの部分がますます重要視されています。

電子カルテを設定する作業を軽視してはいけない

電子カルテは購入してすぐに利用することはできません。最初に設定、作り込みが必要です。よく使うカルテ用語、処方、検査、病名などを、ベンダーのインストラクターと一緒にデータベースに項目を選んで登録する作業を行っていきます。その内容が十分でなければ、日々の診療やレセプトの請求に、支障をきたしてしまいます。

そのためには、カルテの記載とレセプトの請求の両方に精通したベンダーのスタッフがフォローすることが基本です。しかしながら、近年、電子カルテの価格が下落している中で、この設定作業が軽視されているように感じます。医師自らが設定をするのは非効率なので、あまりお勧めできません。

電子カルテ選びはシステムとサポートスタッフ選び

電子カルテの導入コストは、設定作業に関わるスタッフのコストが大きく反映されます。そのため比較的安価な料金を提示された場合は、この部分にかかるコストが抑えられていることをある程度予測しなければなりません。

電子カルテの設定は、診療セットを作る作業がメインです。医師の指示を十分に反映できる能力がそのスタッフに求められています。医師に寄り添い、使いやすい電子カルテに仕上げるためには、医師の診療スタイルへの理解が大切になります。電子カルテは、どんな症状に対して、どんな検査をし、その検査結果に基づき、どんな薬を処方したのか、この診療の流れを正確に記録する必要があるのです。この連続した記録作業を、淀みなく行えてはじめて、使いやすい電子カルテとなるのです。

 

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(2019年7月4日)