プラットフォームとは?

プラットフォームとは、「商品やサービスを提供する企業と利用者が結びつく場所」のことです。それを提供する会社を「プラットフォーマー」と呼びます。例えば、Amazonもプラットフォーマーのひとつです。Amazonは商品を売りたい会社と、利用者を結びつける場を提供しています。医療システムの世界でも、このような考え方が広まりつつあります。

医療システムはレセコンから始まった

医療システムの始まりは、1970年代に誕生したレセプトコンピュータ(以下、レセコン)にさかのぼります。当時は、パソコンもなかったので、専用機として開発され、とても高価であったそうです。それから、1980年代に入り、パソコンが広く普及して、レセコンもパソコンで動くようになりました。その頃に、レントゲンなどの画像を管理システムや各部門にオーダー(伝票)を出すオーダーエントリーシステムが生まれました。そして、1990年代に入り、電子カルテが誕生しました。

国内の電子カルテメーカーは40社を超える

今日、わが国では様々な電子カルテメーカーが存在します。その数は40社を超えると言われています。これらの電子カルテメーカーは、もともとレセコンメーカーから発展したものや、2000年ごろに独立の電子カルテメーカーとして新たに生まれたメーカー、そして日本医師会が開発した「日医標準レセプトソフト(ORCA)」が連動した電子カルテメーカーと、大きく3つに区分されます。これらのほとんどが、電子カルテとレセコンをセットで使うことを想定しています。

部門システムと電子カルテの連携

電子カルテメーカーは、電子カルテにつながる様々な部門システムを自前で持っている場合と、電子カルテとレセコン以外はもっておらず、別メーカーの部門システムと連携させる場合があり、マルチベンダーと呼ばれることもあります。

この「部門システム」は、病院のような規模の大きな医療機関独自の考え方で、診療所のような規模の小さな医療機関では、「電子カルテ周辺システム」と呼んでいます。病院がたいてい診療部、看護部、放射線部など様々な部門に分かれているのに対して、診療所はあまり分かれていないために、そのような呼び名になったのでしょう。

これらの部門システムと電子カルテをつなげるためには、「連携」が必要です。この「連携」を行うことで、個々のシステム間で情報の受け渡しがスムーズになるのです。

医療の世界のプラットフォームとは?

医療機関は、電子カルテを購入して、レセコンを購入して、各部門システムを購入して、とそれぞれ考えていくと大変です。できればまとめてプロデュースして欲しいと考えるようになるのは当然でしょう。

そのような要望から、電子カルテメーカーを決めると、自ずとその他のシステムが決まっていくという流れができていったのです。ここで、「プラットフォーム」という考え方が登場します。

電子カルテメーカーが「プラットフォーマー」として、利用者である医療機関にシステムというサービスを利用する場を提供するという考え方です。この仕組みは、今後クラウドが普及することで、加速していくことが予想されます。

Googleが様々なサービスを提供するように、医療の世界でもプラットフォーマーが様々なサービスを提供していく時代が間もなくやってくるでしょう。

大西 大輔