男性従業員より育児休業を取得したいとの申し出がありました。何か注意することはありますか?

A.男性の育児休業についても原則女性と同様です。ただし、産前産後休業がないため、出産予定日から取得が可能です。また、出生後8週以内に育児休業を終了した場合は、2回目の育児休業が取得できます。

育児休業は女性だけでなく、男性従業員も取得することができます。近年、“イクメン”という言葉も除々に普及してきましたが、男性の育児休業取得率も上昇しています。

厚生労働省発表の「平成29年雇用均等基本調査」の速報によれば、平成29年度の男女別の育児休業取得率は以下のようになっています。

女性:83.2%(前年度比 +1.4%)

男性:5.14%(前年度比 +1.98%)

また、取得率の推移は以下のとおりです。

女性と比較すると、男性の取得率はまだまだ少ないですが、平成28年度から平成29年度にかけて急上昇していることがわかると思います。さて、男性が育児休業を取得する場合には、女性の場合と違う点もあります。

まず、女性が育児休業を取得する場合は、産後休業終了日の翌日(出産日から起算して58日目)から育児休業を取得できますが、男性は産後休業がないため“出産予定日”から育児休業を取得することができます。ただし、要件を満たすことで雇用保険より支給される育児休業給付は“出産日当日”からとなりますので、注意が必要です。

さらに、出生後8週間以内に育児休業を終了した場合には、2回目の育児休業を取得することもでき、2回目の育児休業についても育児休業給付は支給されます。

次に育児休業の期間ですが、原則「子が1歳になるまで」とされていますが、両親ともに育児休業を取得する場合の特例があります。「パパ・ママ育休プラス」といわれる特例です。

<パパ・ママ育休プラス>

両親ともに育児休業する場合で、次のいずれにも該当する場合には、育児休業の対象となる子の年齢が、原則1歳に満たない子から原則1歳2か月に満たない子に延長されます。

(1)育児休業を取得しようとする労働者(以下「本人」)の配偶者が、子の1歳に達する日(1歳の誕生日の前日)以前において育児休業をしていること
(2)本人の育児休業開始予定日が、子の1歳の誕生日以前であること
(3)本人の育児休業開始予定日が、配偶者がしている育児休業の初日以降であること

育児休業が取得できる期間(女性の場合は、出生日以後の産前・産後休業期間含む。)は、これまでどおり1年間です。

つまり、両親が上記の要件を満たして育児休業をした場合、子が1歳2か月になるまで育児休業を取得することができます。

また、これは男女共通ですが、保育所に入所できないなどの理由がある場合は、1歳6か月になるまで育児休業を延長でき、平成29年の法改正によりさらに2歳まで延長できるようになりました。

なお、現在、育児休業を取得しやすくするための育児休業の分割取得等を盛り込んだ改正案が検討される予定となっています。育児休業は今後も注目される制度です。

(2018年07月24日)