日本がほかの国と締結する「社会保障協定」とは、どのようなものなのでしょうか。

A.各国の社会保障制度において、加入するべき制度の調整や年金加入期間の通算を行うための二国間の協定です。

国際的な交流が活発化する中、企業から派遣されて海外で働くことや、将来を海外で生活される方が年々増加しています。

海外で働く場合は、働いている国の社会保障制度に加入をする必要があり、日本の社会保障制度との保険料と二重に負担しなければならない場合が生じています。

また、日本や海外の年金を受けとるためには、一定の期間その国の年金に加入しなければならない場合があるため、保険料の掛け捨てになってしまうことがあります。

社会保障協定を締結する目的は、次の2点です。

(1)「保険料の二重負担」を防止するために加入するべき制度を二国間で調整する(二重加入の防止)

(2)保険料の掛け捨てとならないために、日本の年金加入期間を、協定を結んでいる国の年金制度に加入していた期間とみなして取り扱い、その国の年金を受給できるようにする(年金加入期間の通算)

2018年6月時点における、社会保障協定の発効状況は以下のとおりです。日本は21ヶ国と協定を署名済で、うち17ヶ国は発効しています。「保険料の二重負担防止」「年金加入期間の通算」は、日本とこれらの国の間のみで有効であることにご注意ください。

(注)イギリス、韓国、イタリア及び中国については、「保険料の二重負担防止」のみです。

協定が発効済の国

ドイツ、イギリス、韓国、アメリカ、ベルギー、フランス、カナダ、オーストラリア、オランダ、チェコ(※1)、スペイン、アイルランド、ブラジル、スイス、ハンガリー、インド、ルクセンブルク

署名済未発効の国

イタリア、フィリピン(※2)、スロバキア、中国

2018年5月に外交上の公文の交換が行われ、8月1日に日本・チェコ共和国間で社会保障協定改正議定書(※1)、日本・フィリピン共和国間で社会保障協定(※2)の効力が生じることになりました。

例えば、日本から協定を結んでいる国で働く場合、加入する社会保険制度は次のとおりとなります。

社会保険協定の内容は、基本的にそれぞれ同様の取扱となっています。ただし、協定を締結する相手国の制度内容に応じて、その取扱が異なる箇所があります。各国と結んでいる協定に共通する取扱や手続、及び協定相手国別の注意事項については、日本年金機構のホームページでご確認ください。

<参考>

日本年金機構HP:協定を結んでいる国との協定発効時期及び対象となる社会保障制度
http://www.nenkin.go.jp/service/kaigaikyoju/shaho-kyotei/kyotei-gaiyou/20131220-02.html

(2018年08月23日)