Q.パワハラにならないような注意指導の仕方はありますか?

同じミスを繰り返す職員がいますが、最近パワハラがよく話題になっているため、あまり厳しく注意できません。具体的にどのような内容がパワハラにあたるのでしょうか?パワハラと言われないような注意指導の仕方があれば教えてください。

A.「パワハラ6類型」に当てはまる行動をしていないか確認しましょう。

まずは「パワハラ6類型」を確認しましょう。

以下の①~③の要素をすべて満たすものが職場のパワーハラスメントの概念となります。

 ①優越的な関係に基づいて(優位性を背景に)行われること
 ②業務の適正な範囲を超えて行われること
 ③身体的若しくは精神的な苦痛を与えること、又は就業環境を害すること

また、行為の態様が6類型に該当しそうな行為であっても、上記①~③の要素いずれかを欠く場合であれば、職場のパワーハラスメントには当たらない場合があります。



たとえ①~③のいずれかを欠くからパワハラではないと開き直るのではなく、注意された側にパワハラだと思われないような言い方をすることも大切です。
ではどのように注意したらいいのでしょうか?

ポイントは「感情的にならずに、相手の行動に対して事実を具体的に伝える」です。

例えば、「これを当日お客様に確認しておかないと、後日電話確認することになり迷惑がかかるので、その場で必ず確認してください。また最後にモレがないか必ずチェックしてください。」などです。
決して「あほか。本当に使えないやつだな。」などと言って声を荒げてはいけません。指導と叱責は違います。ただ非難するのではなく、教え導いてあげてください。

注意指導することを躊躇していると、適切な指導ができず、職員の成長にもつながりません。何度も同じミスを繰り返されると、人間ですからイライラすることもあるでしょう。ですが、そこで声を荒げて感情的になる前に、一旦深呼吸をして落ち着いてから、相手に対して冷静に話しだしましょう。

「顧客満足度をあげるために」など業務上の目的を明確にして、親身な態度で、意図がしっかりと伝わるようにしましょう。

(2020年2月度編集)

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