海外の医療機関で実践され、「患者中心医療」を計測する新しい指標として、PX(Patient Experience)サーベイというものが日本の医療機関でも、導入されるようになってきたとの話を聞きました。どのような仕組みで、従来から日本の病院で行われてきた患者満足度調査等と、どう違うのかを教えて下さい。
(名古屋市・民間医療法人・事務長・45歳)

A.「患者が医療サービスを受けるプロセスで経験する事象が、個々の患者にとって最善・最適であったのかを評価する」指標です。

従来の患者満足度調査は退院時、あるいは外来診療終了後のアウトカムを計測するもので、どちらかと言うと、受付や会計等の応対や看護師の接し方等を尋ねる「印象論的な内容」が多くを占めていました。

PXサーベイは「あなたが重要な質問をした場合に、医師から分かりやすい説明を受けられたか?」等の患者が経験した事実を「具体的に尋ねる内容」です。つまり、結果のみの評価ではなく、患者が「いつどこで、どのような経験をしたか?」等、入院や外来等の各プロセスを評価していく手法です。

事実関係に基づいているので、従来の患者満足度調査と比較して、改善ポイントが具体的に把握しやすいのが特徴です。

PXサーベイは米国で実施されているノウハウを和訳したコンテンツを、いくつかの日本の病院でも活用して、実施されるようになりました。日本では日本医療機能評価機構が米国で実施されているPXサーベイと、日本の受療行動調査をベースにした「入院・外来患者満足度調査」を2018年から、実施するようになっています。

また、日本ペイシェント・エクスペリエンス研究会では、独自の質問票による「日本版PXサーベイ」を開発しています。

(2019年8月26日)