2019年10月1日より、消費税率10%への引き上げが実施されました。それに伴い、医療機関向け設備投資減税の導入が行われたと聞きました。従来から「高度な医療の提供」に資する措置として、医療機器・器具等の導入に対して12%の特別償却率が導入されていました。今回の改正では、これをさらに拡充し、MRIとCT導入に際して、新しい仕組みが導入されることになったようです。

当院では、老朽化したMRI、CT等について新機種を導入する予定で準備を進めており、減税が適用されればメリットが大きいのは言うまでもありません。その具体的な内容についてご教示下さい。

(神奈川県・医療法人病院・高度急性期/200床以上・事務部次長・38歳)

A. 今回の設備投資減税は、消費税10%への引き上げに伴い設備投資にかかる消費税負担が、病院経営を圧迫するリスクを軽減する必要があることから導入されたと捉えることができます。

まず前提条件としては、「青色申告書」を提出する医療保健業を営む個人または法人であること。そして「2019年4月1日から2021年3月31日までの間に医療機関が、1台(または1基)の取得価額が500万円以上の新品の全身用MRI・CTを取得した場合」に取得価額の12%の特別償却が可能になる制度です。さらに同制度を適用する場合、全身用MRI・CTに対して新たに「配置効率化」という仕組みが導入されたのが重要なポイントです。

具体的には、既存の当該機器の買い替えの場合は、全身用MRI・CTの利用回数が、前年1月~12月の各月において、買い替え前の利用回数よりも全身用MRIの場合、1カ月当たり40件、全身用CTは1カ月当たり20件を上回っていることが要件となります。

当該機器を新規購入した場合は、「他の病院または診療所と連携して、共同利用を行うことが外形的に確認できる」ことが要件です。さらに、各都道府県の「地域医療構想調整会議」において協議を行って、「当該構想区域等における医療提供体制の確保に必要なものとして買い替えること、又は新規購入することが適当と認められること」が不可欠です。

国としては、「非効率なMRI、CT等の導入に対して、減税措置等は認めない」との強い意思が伝わってきます。また、所有権移転外リース取引による全身用MRI・CTの取得は、設備投資減税の対象からは除外されることを付け加えておきます。

(2019年12月度編集)