Q.2020年改定で「特定行為研修」修了看護師の配置が施設基準に追加された診療報酬項目とは?
2015年から看護師の「特定行為」研修事業が始まっており、当院では修了者は未だ出ていませんが、現在、指定研修機関に2名を派遣したばかりで養成中です。ところで、2020年度療報酬の個別項目の中で、既に「特定行為研修」修了者の配置が施設基準に入ってきた事例はあるのでしょうか?
(関東地方 地域医療支援病院(350床以上) 人事部長兼働き方改革推進部長・46歳)
A.2020年度改定で「総合入院体制加算」の施設基準に追加されました。
特定行為研修は2015年からスタートし、特定行為研修修了看護師は日本全国で約1,600名に上ります(2019年3月時点)。
今回の診療報酬改定で「特定行為研修修了看護師」が施設基準に入ったのは、医師をはじめとする医療従事者の勤務環境の改善に関する取り組みを推進する「総合入院体制加算」に対してです。
今改定から、「総合入院体制加算」の要件である「医療従者者の負担の軽減及び処遇の改善に資する計画」の中に、新設項目として「特定行為修了者である看護師複数名の配置及び活用による病院勤務医の負担軽減」が追加されました。
この他、「総合入院体制加算」は今改定より「医師事務作業補助体制加算」等と同様に、「管理者によるマネジメントを強化する」観点から、多職種の役割分担を推進するための委員会または会議において、年に1回以上、病院長等の管理者の出席が義務付けられるようになりましたので注意が必要です。
(2020年4月度編集)