客観的な方法による労働時間の把握が義務付けられたことにより、タイムカードの導入を考えています。タイムカードを導入したことにより活用できる助成金があると聞きました。どのような助成金なのでしょうか。 詳しく教えてください。

A.タイムカードの導入により、要件を満たすことで「時間外労働等改善助成金(職場意識改善コース)」を活用できる場合があります。

時間外労働等改善助成金(職場意識改善コース)は、タイムカードの導入に対する助成金ではありませんが、生産性の向上などを図ることにより、所定外労働の削減や年次有給休暇の取得促進に向けた環境整備に取組む中小企業事業主を支援することを目的とした助成金で、そのための取組のひとつとして、タイムカードの導入が対象となります。

助成金の概要は以下のとおりです。なお、<支給対象となる取組>の「(7)労務管理用機器の導入・更新」がタイムカードの導入に該当します。

<支給対象となる事業主>
支給対象となる事業主は、労働者災害補償保険の適用事業主であり次のいずれにも該当する中小企業事業主(※1)です。

(1)交付決定日より前の時点で、全ての事業場の就業規則等に、交付要綱別紙で規定する、病気休暇、教育訓練休暇、ボランティア休暇(以下「特別休暇」という。)のいずれかが明文化されていないこと
(2)前年における、労働者の月間平均所定外労働時間数が10時間以上であること

(※1)中小企業事業主とは、以下のAまたはBの要件を満たす中小企業となります。

医療機関については「サービス業」に該当。持分なしの医療法人の場合はBのみで判断。

<支給対象となる取組>
いずれか1つ以上実施してください。

(1)労務管理担当者に対する研修
(2)労働者に対する研修、周知・啓発
(3)外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など) によるコンサルティング
(4)就業規則・労使協定等の作成・変更(計画的付与制度の導入など)
(5)人材確保に向けた取組
(6)労務管理用ソフトウェアの導入・更新
(7)労務管理用機器の導入・更新
(8)デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
(9)テレワーク用通信機器の導入・更新
(10)労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新

※研修には、業務研修も含みます。
※原則としてパソコン、タブレット、スマートフォンは対象となりません。

<成果目標の設定>
支給対象となる取組は、以下の「成果目標」の達成を目指して実施してください。

(1)年次有給休暇の取得促進
交付要綱別紙で規定する(※2)、特別休暇のいずれか1つ以上を全ての事業場に新たに導入すること
(2)所定外労働の削減
労働者の月間平均所定外労働時間数を5時間以上削減させること

(※2)交付要綱別紙で規定する特別休暇
特別休暇とは、次の(1)から(3)のいずれかの内容を満たす規定を就業規則に新たに定めることをいう。
(1)病気休暇:長期にわたる治療等が必要な疾病等、特に健康の保持に努める 必要があると認められる労働者を支援するために付与される休暇 をいう。
(2)教育訓練休暇:労働者が自発的な職業能力開発を図るために付与される休暇を いう。
(3)ボランティア休暇:地域活動、ボランティア活動等へ参加する労働者に対してその 参加を可能とするよう付与される休暇をいう。

<事業実施期間>
事業実施期間中(交付決定の日から2020年2月3日(月)まで)に取組を実施してください。
事業実施期間中の3ヵ月間を評価期間として設定していただき、成果目標の達成状況を評価します。

<支給額>
取組の実施に要した経費の一部を、成果目標の達成状況に応じて支給します。

以下のどちらか低い方の額
(1)対象経費の合計額×補助率(※)
(2)1企業当たりの上限額

(※)常時使用する労働者数が30名以下かつ、支給対象の取組で6から10を実施する場合で、その所要額が30万円を超える場合の補助率は4/5

<締め切り>
申請の受付は2019年9月30日(月)まで(必着)です。
(なお、支給対象事業主数は国の予算額に制約されるため、9月30日以前に受付を締め切る場合があります。)

助成金の主旨をご理解いただいたうえ活用を検討される場合は、社会保険労務士もしくは都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)へご相談ください。

(2019年6月19日)