当社の定年は60歳ですが、優秀な従業員に60歳以降も働いてほしいと考えています。定年の延長や定年の廃止を検討したほうがいいのでしょうか。定年について詳しく教えてください。

A.現在、65歳までの安定した雇用を確保するため、企業は「①定年制の廃止」「②定年の引上げ」「③継続雇用制度の導入」のいずれかの措置を講じるよう義務付けられています。

現在、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」により、定年年齢は60歳を下回ることができません。そのため、定年制度を採用するどの企業においても、定年年齢は60歳以上としなければなりません。

また、定年年齢を65歳未満に定めている事業主は、老齢年金(65歳未満の特別支給の老齢厚生年金を除く)の受給が始まる65歳までの安定した雇用を確保するため、次のいずれかの措置を講じるよう義務付けています。

①定年制の廃止
②定年の引上げ
③継続雇用制度の導入

「①定年制の廃止」は、定年制度を廃止し、年齢関係なく働いていただくものです。
「②定年の引上げ」は、定年年齢を65歳まで引上げる方法です。
「③継続雇用制度の導入」とは、定年年齢は65歳未満のままで、従業員が希望すれば65歳まで継続して働くことができる制度を導入することです。

2018年に厚生労働省が調査した「高年齢者の雇用状況」によると、2018年6月1日現在では、「継続雇用制度の導入」が79.3%となっており、次いで「定年の引上げ」が18.1%、もっとも少ないのが「定年制の廃止」で2.6%という結果になっています。

ただ、今後は15歳~64歳の「生産年齢人口」は年々減少し、人材の確保が難しくなることが予想されますので、在職中の優秀な従業員に少しでも長く働いてもらえるよう、定年延長や定年制の廃止を検討してみてもいいでしょう。

また、「65歳以上への定年の引上げ」「定年の定めの廃止」「希望者全員を対象とする66 歳以上の継続雇用制度の導入」のいずれかの措置を実施すると、『65歳超雇用推進助成金』が利用できます。

政府は2019年5月15日、70歳までの就業機会確保のため法改正を検討すると公表しました。改正されれば努力義務として取り組まなければなりませんので、助成金の対象となる制度の導入をお考えであれば、お早めに助成金を利用し制度を整えてみてはいかがでしょうか。

 

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(2019年7月3日)